藤井研究室の研究テーマ(イントロダクション)

藤井研究室では,光波干渉計を用いた精密計測,特に,慣性力,重力に基づく力学量の精密計測手法に関する研究を行っています.最近の主たる研究テーマである,力センサの動的校正法の分野では,世界をリードする立場にあると考えています.また,そこから派生した,微小力の精密計測,マクログラビティ環境下での質量測定法,トルクセンサの動的校正法,材料の超高精度な動的試験法,など,多岐にわたる関連分野で,将来における飛躍を目指す研究過程において,実績を積んでいます.

 さらに,広く普及したITを活用した地域防犯システム構築コンセプト「e自警ネットワーク」の発案し,その普及活動に取り組んでいます.藤井研究室は,藤井教授が「e自警ネットワーク研究会」の会長(発起人)として研究会を運営し,また,学生も開発部隊として研究開発に取り組むなど,研究会の中核的存在として活躍しています.

 

さらに,最近では,コロナ禍以降,ロックダウン代替手段として「自由外出マスク」の研究開発に取り組んでいます.

Google検索で,「藤井雄作」と入れて検索すると,ここで紹介している研究テーマに関するページがいろいろと出てきます.


一応,得意分野を中心に地道に研究していますが,脱線することも多いです.山師的な一発狙いの研究もどんどん,していきます.

 

 

研究テーマ1


自由外出マスク
  →詳細な説明(外部ページ)

COVID-19
の変異株,新たなウイルスの出現により,次のパンデミックがいつ来るか?分からない状態が続いている.そして,感染拡大を防止する最後の手段は,経済的,社会的に膨大なダメージを与えるロックダウンである.ロックダウンに対して,よりダメージが小さな代替手段を見出しておくことは重要である.

 装着者が呼吸により吸引するウイルス数を激減し,空気感染を効果的に防止するデバイスとして,医療用の電動ファン付呼吸用保護具 (PAPRPowered Air-Purifying Respirator) が実用化され,感染リスクの高い現場で活動する医療従事者用として活用されている. COVID-19パンデミック中におけるPAPRを含む医療従事者向けの医療物資の不足対する全国的な支援の動きが報告されている.また,そのコミュニティレベルでの増産体制確立の重要性が指摘されている.しかしながら,PAPRを,ロックダウン代替手段として一般市民向けに活用しようとする発想は出てきていない.

 本研究テーマは,COVID-19や,(近未来において)新たなパンデミックを引き起こしうる空気感染症に対して,ロックダウンで課される行動制限・活動制限の代替手段として,高性能PAPRを活用できるのではないか?との着想に基づく.これまで,ロックダウンの代替手段として,また,空気感染制御手段として,PAPRを活用することの実現可能性について検討してきた.また,感染拡大を十分に抑制する上で要求される,PAPR装着率,PAPR遮蔽性能などに対する見通しを得ることを目的とした検討も進めている.

 

 

 

研究テーマ2


e自警ネットワーク
  →詳細な説明(外部ページ)

防犯カメラの普及による死角なく見守られた日本の実現を目的とし,防犯カメラのプライバシー保護コンセプトの提案や,企業との共同開発,自治体と協力しての社会実験を行っています.そして,日本発の安全・安心な地域社会の実現手法を,世界中の地域社会に広げる事を目指しています!
近年,「モノのインターネット(Internet of Things, IoT)」の普及,電子機器の低価格化に伴い,防犯カメラをインターネットに接続することが極めて安価に実現できるようになると予想されます.例えば,全ての街路灯にカメラが内蔵され,インターネットに接続された近未来の社会においては,カメラが撮影した画像から,任意の人物をトラッキングすることが容易にできると予想されます.空き巣,痴漢などの犯罪を犯せば,必ず,追跡され,逮捕されることが当たり前のことになるでしょう.きわめて強力な社会情報基盤が出現することになります.しかし,そのようなシステムは,便利であると同時に,適切な管理・運用が為されなければ,一般市民のプライバシーの重大な侵害に繋がることが懸念されます.

当研究室では,不正な画像閲覧を防止する目的で,全ての閲覧行為を記録する方法を考案(特願2015-167298)し,試作システムを開発し,実証実験を行っています.

実証実験の説明サイト:http://www.e-jikei.org/site/exp_all.htm

 

研究テーマ3


浮上質量法(Levitation Mass Method

藤井研究室では,精密計測,特に,慣性力,重力に基づく力学量の精密計測手法に関する研究を行っています.最近の主たる研究テーマである,力センサの動的校正法の分野では,世界をリードする立場にあると考えています.また,そこから派生した,材料の超高精度な動的試験法,微小力の精密計測(Micro-force materials tester),マクログラビティ環境下での質量測定法(Space balance),生体の力学特性評価法(Biomechanics)など,多岐にわたる関連分野で,世界最高,世界初の研究を進めています.

 1.マイクロフォース発生・計測法       (用途:マイクロマシンなどの特性評価)→詳細な説明(PDFファイル)
 2.静圧空気直動軸受の摩擦特性評  (用途:次世代の最高精度マザーマシンの精度向上)→詳細な説明(PDFファイル)
3.力センサの動的特性評価法
          (用途:力センサの動的校正法確立に道を開く)→詳細な説明(その1)詳細な説明(その2)(PDFファイル)
4.超高精度材料試験機
      (用途:超高精度な粘弾性試験,摩擦試験,破壊試験)→詳細な説明(PDFファイル)
5.マイクログラビティ環境下での質量測定(用途:“
Space Balance”,“宇宙の体重計”)→詳細な説明(PDFファイル)

 

番外編:

 

人工知能に関する論文:

藤井雄作,“人類史における人工知能の位置付け”,社会安全とプライバシーVol.7, No.1, pp.1-4, 2023.

Full Paper (PDF)